モニタリングプラットフォームサービス「HARPS™」の新ラインナップ　運送状態管理サービス「HARPS for ロジスティックス」を開発 〜 セイノーグループのGENie株式会社と実用化に向けた配送時温度管理の実証実験を実施 〜

IoT（Internet of Things）製品向けソリューションの開発を手掛ける株式会社アプリックス（本社：東京都新宿区、代表取締役社長：倉林聡子、以下「アプリックス」）は、モニタリングプラットフォームサービス「HARPS™」（以下「HARPS」）の新ラインナップとして運送状態をモニタリングする「HARPS for ロジスティックス」を開発したこと、また、セイノーグループのGENie株式会社（本社：東京都中央区、代表取締役社長 河合秀治、以下「ジーニー社」）と実用化に向けて配送時の温度を定量的にモニタリングする実証実験を実施したことについて、お知らせします。

「HARPS」とは、各種センサーを通してセンシングを行い、取得したデータをクラウド上で管理するモニタリングプラットフォームサービスです。既存の設備やシステムに外付け・後付けが可能なため、お客様は新たに製品やシステムの設計・開発を行うことなく導入することができます。これまでは主に水量や水質といった情報を取得し、浄水器のフィルター利用状況や交換時期などをモニタリングする「水」に特化したサービスとして提供してまいりましたが、昨今の温暖化や異常気象等による気温の急激な変化等を受けて温度管理の重要性が増大することに注目し、「HARPS」の新たなラインナップとして配送時の温度等をモニタリングするサービス「HARPS for ロジスティックス」を開発しました。

また、併せて医療用品や日用品などの配送事業を手掛けるジーニー社と実用化に向けた実証実験を実施しました。ジーニー社は、処方薬配送を始め、検体回収や治験薬配送など医療関連の配送サービス「ARUU」（※１）を展開しており、医薬品や尿検査の検体、また昨今では新型コロナウイルスのPCR検査に必要な検体の輸送を手掛けています。それらの配送にあたっては厳格な温度管理が求められており、いずれもマイナス温度の管理が必要となります。

＜「ARUUのサービス概要図＞

今回の実証実験では、ジーニー社が薬局などから受け取った医薬品や検体を患者宅などへ配送する際、宅配ボックス内に設置した温湿度センサーから発信される温度のデータをBluetooth通信でゲートウェイに送信し、そのデータをアプリックスのIoT用データ通信サービス「unio(ユニオ)」（※２）からWiFi通信でクラウドにアップロードしました。クラウドの管理画面上では、配送時の温度状態を常時モニタリングできることを確認するとともに、外気温が与える温度変化について予め想定していた数値と実際の数値で検証しました。取り扱う検体によっては衝撃や振動などにより検体が損傷する場合もあるため、今後はこれらの状態をモニタリングするサービスについても開発を行う予定です。

＜「HARPS for ロジスティックス」の概要図＞