今回のゲスト
株式会社アプリックス 取締役 兼 CTO
石黒 邦宏
北海道大学農学部を卒業後、株式会社SRA、ネットワーク情報サービス株式会社を経て、株式会社デジタル・マジック・ラボで UNIX ソフトウェアの開発、インターネット経路制御の運用に関わり、オープンソースウェアで経路制御を実現する GNU「Zebra」を開発。
そして、「Zebra」をベースにした商用ソフトウェアである「ZebOS」を開発・販売するために、1999 年 10 月、米国にて IP Infusion を創業。「ZebOS」は、世界中のルーターやスイッチメーカーに採用されている。
当社においては、平成27年のCTO就任時より、IoT時代に即した新しいビジネスの数々を推進している。
長橋)
それはかつてパソコンでマイクロソフトがOSの分野において高いマーケットシェアを獲得したように、アマゾンも小売の分野で高いシェアを獲得するということでしょうか?
石黒)
はい、その可能性はあります。
ショッピングモールも縮小し、ニッチ的な店、そして、日本の場合、コンビニが生き残るという形になりかねないと思います。
長橋)
ユーザとしてはアマゾン一強になることはうれしいのでしょうか?
アマゾンではたくさんのデータを取られています。
メーカーでも誰に何を売っているかアマゾンだとブラックボックスという指摘もあります。
石黒)
メーカーという意味ではアップルのように高付加価値的な製品を作って、独自の販売網で売る形はあるでしょうね。ただし、アマゾンの影響で小売ならびにライフスタイルが変わりつつあります。
具体的に、現状のショッピングモールは郊外型ライフスタイルだと思います。
日本は人口が減ると、郊外型の都市設計は厳しくなり、大都市型になると思っています。
中国もそうですし、先日、インドネシア在住の友人とも話したのですが、インドネシアも似たような状況になりつつあります。
いままでは、郊外に住んでいたのですが、中国なんかも都市に人々が集中して新しいマーケットが生まれつつあります。
それは、郊外に住んで、自家用車でショッピングモールに出かけて、買い物をして帰ってくるというライフスタイルではなく、
公共機関が発達あるいは中国・インドネシアでは公共機関から一足飛び越えてウーバーのようなシェアリングエコノミーでタクシーをシェアし、
自分独自の移動手段を確保できる都市型ライフスタイルにシフトしつつあります。
わざわざ、自家用車をもつ経済合理性も薄れてきています。
趣味の問題ではなく、経済合理的に都市型ライフスタイルになってくると思っています。
わざわざ買い物をするためにショッピングモールにいく必要もなく、クリックすればよいだけです。
日本だと東京、中国では上海、都市型のライフスタイルで最新のITテクノロジーが下支えします。
シェアリングエコノミーももっと進むと自動運転になるでしょう。
そうすると、ますます自分で車を持つ必然性もなくなります。
ネットの発達、スマホの普及、そして、IoTの発展という条件が整うと、これまでの郊外型のライフスタイルは経済合理性がなくなり、
むしろ、人口密度が高い都市に移り住む、そのなかでシェアリングエコノミー・自動運転などで移動し、小売についてはネット、
趣味性の高い物、もしくは、その店舗にいくことが何らかのエンターテインメント性を高く持つ要素が残っていくと思います。
都市という観点から見たサービスの在り方と、法律との関わり
長橋)
最近では同じくシェアリングエコノミーで民泊サービスを提供しているエアビーアンドビー、タクシーであればウーバーなど、あらゆる都市で利用できるようになってきています。
そうなると、東京に住もうが、上海に住もうが、どこに定住するかは関係なくなるかもしれないですね?
石黒)
シェアリングエコノミーが成立する前提は一定の人口密度が必要であり、日本のようにこれから人口が減っていくと、人口が減った地域についてそのインフラを支えることは公共性の観点から楽ではありません。そして、経済合理性の観点から郊外型から都市型にシフトし、その経済合理性のズレがどんどん大きくなっていきます。そうするとスーパー都市型ライフスタイルにこれからなっていくと思います。
当然、一定規模の都市は地方に存続するでしょうけど、郊外に住むことは経済的な負担がかかる可能性はあります。これはいいか悪いかというより経済合理性の議論と思います。
長橋)
都市という観点から、石黒さんは東京とサンフランシスコ、2つの都市にお住まいです。日本の都市とアメリカの都市と比べてどう違いますか?
石黒)
日本の方がいろいろな意味で進んでいますね。公共の交通機関はサンフランシスコよりも東京の方が充実しています。
かつて、タクシー、ホテルなどのサービスも東京の方が格段に良かったです。
しかし、ここ10年くらい、とくにスマホが登場してから、ウーバーが登場し、エアビーアンドビーが登場し、そうしたら一挙に便利になってしまいました(笑)
たとえば、かつてサンフランシスコの空港を降りてダウンタウンに向かうためにはタクシーを利用しますが、タクシーによっては、
クレジットカードを受け付けておらず、現金払いのタクシーもありました。
したがって、クレジットカード可能か確認していました。
しかし、シェアリングエコノミーの発展で、この問題は解決され、東京よりも便利になりました。
あるいは、スマホ以前の時代、日本ではiモードなどコンテンツサービスが充実しており、
これはアメリカの携帯電話サービスよりはるかに便利でした。
それがスマホになって、石器時代から近現代になったような大きな変革がおきました。
結果的に、いろんな面で、ITテクノロジーを活用することで、生活が便利になっている。
これがサンフランシスコ、アメリカの都市部で生活していると身に感じるポイントです。
技術をテコにして一気に未来をつくる、これが極端な場所だと思います。
長橋)
その技術をテコに一気に未来をつくることができる要因は、スマホをベースにウーバーやエアビーアンドビーのようなスタートアップ企業が次々とサービスを始めたということでしょうか?
石黒)
はい、それもあるでしょう。スマホが登場して、GPSが付いて、自分がいる場所がわかり、なおかつ、決済のインフラも整い、いろいろな要素が組み合わせて、化学反応が起きて、いろいろなサービスが生まれてきました。
とくに、シリコンバレーが顕著ですが、サービスが広まって、既存の法律との矛盾がでてきます。ウーバー、エアビーアンドビーもそうですし、クラウドファンディングのキックスターターもそうです。米国、とくに、カリフォルニア州の興味深い点は、こうした既存の法律との矛盾が生じたさいに、法律をなおす傾向があります。
たとえば、エアビーアンドビーの場合は、民泊を認めるかわりに、ホテル税として税金を納める形で決着しています。
キックスターターについても出資法を改正する、つまり、新サービスに大きな不具合がなく、
経済がまわり、かつ、経済のボリュームが大きくなるのであれば、法律を変える、こうした方向性があるように思います。
このあたりは日本と比べると、ちょっと違いますね。日本の場合は、法律が正しくて、それにそって解釈する傾向があります。そうではなくて、人々の生活を円滑するために豊かにするサービス、技術が変革した今の状況が正しいと思いますね。
有望な発展分野と、IoT時代におけるセキュリティの重要性
長橋)
スマホをベースとしてウーバー、 エアビーアンドビーなど革新的なサービスが生まれてきました。これからIoTなどを踏まえて、どんな新しいサービスが生まれそうでしょうか?
石黒)
一番で起こりそうなのは、ヘルスケアでしょうね。
センサー、ウェアラブルなどのデバイス、IoT技術、
ネットワーク技術を組み合わせるとヘルスケア分野では大きなブレークスルーが見込めそうです。
ウーバー、エアビーアンドビーのようにヘルスケア系は医療行為に踏み込む可能性が高く、
既存の法律・規制と新しいテクノロジーとの齟齬がいろいろ起きてくると思います。
テクノロジーによって法律を変えるべき点もあるでしょうし、引き続き規制として専門家が手がける領域もあるでしょう。
長橋)
日本ではGDPのうち医療費が占める割合は10%程度と高い水準です。
こうした医療費を削減するためには、やはり、新しいテクノロジーの活用が欠かせませんね。
石黒)
ヘルスケア系で隣接しているのは、体の健康、さらには、自分の精神状態(メンタル)の把握もありますね。
自分の体と精神の状態をモニタリングできれば、違う生活の仕方、時間の使い方もできます。
とくに、これだけ産業構造が第3次型(サービス)になると、生産性は時間を掛ければ生産性があがるわけではなく、
自分がどういうアクティブをしていて、どんなメンタルであるのか、そうしたモニタリングから仕事をコントロールできるでしょう。
長橋)たしかに、たとえば、プログラマーの場合、いくら時間をかけたかというよりは、ちゃんとアウトプットがあれば時間の多寡は関係ないケースはありますよね。
石黒)
最近だと、ペアプログラミングがあります。
2人でプログラミングしているので、トータルの生産性は半分になるはずです。
というのは、総量として20作るものがあるとして、単純に考えると1人が10、もう1人が10です。
実際のところ、そうではなくて、品質の問題もあり、2人で作った方がうまくいく場合もあります。
したがって、生産性は、時間でない場合、どこを基準にすべきか、これこそがセンサー等の情報を活用して実現するIoTの活用分野でしょう。
長橋)
今後、このようにセンサーの情報を取得するなどIoTがさらに発展すればセキュリティへの対策は欠かせません、この点はいかがでしょうか?
石黒)
セキュリティは重要ですね。いままでみたいに、個人情報を漏えいしたといっても、名前、住所でした。
今後はその人の病歴、遺伝子だったり、あるいは、スマホ・センサーで測定した個人データだったりと、個人情報のレベルが上がっています。
そして、場合によっては、そうした個人情報が何かしらの形で流出する可能性もあります。
そして、それは人間の根源にかかわることでもあり、きちんとセキュリティを守る必要があります。
いまのIoTでのセキュリティインフラは弱いので、それについては、我々を含めて頑張る必要があります。
次回予告
今回のインタビューはいかがだったでしょうか。今後もIoTを取り巻く様々な話題を紐解いていく予定です。
次回もぜひお読みください。
今回のゲスト
株式会社アプリックス 取締役 兼 CTO
石黒 邦宏
北海道大学農学部を卒業後、株式会社SRA、ネットワーク情報サービス株式会社を経て、株式会社デジタル・マジック・ラボで UNIX ソフトウェアの開発、インターネット経路制御の運用に関わり、オープンソースウェアで経路制御を実現する GNU「Zebra」を開発。
そして、「Zebra」をベースにした商用ソフトウェアである「ZebOS」を開発・販売するために、1999 年 10 月、米国にて IP Infusion を創業。「ZebOS」は、世界中のルーターやスイッチメーカーに採用されている。
当社においては、平成27年のCTO就任時より、IoT時代に即した新しいビジネスの数々を推進している。
長橋)
それはかつてパソコンでマイクロソフトがOSの分野において高いマーケットシェアを獲得したように、アマゾンも小売の分野で高いシェアを獲得するということでしょうか?
石黒)
はい、その可能性はあります。
ショッピングモールも縮小し、ニッチ的な店、そして、日本の場合、コンビニが生き残るという形になりかねないと思います。
長橋)
ユーザとしてはアマゾン一強になることはうれしいのでしょうか?
アマゾンではたくさんのデータを取られています。
メーカーでも誰に何を売っているかアマゾンだとブラックボックスという指摘もあります。
石黒)
メーカーという意味ではアップルのように高付加価値的な製品を作って、独自の販売網で売る形はあるでしょうね。ただし、アマゾンの影響で小売ならびにライフスタイルが変わりつつあります。
具体的に、現状のショッピングモールは郊外型ライフスタイルだと思います。
日本は人口が減ると、郊外型の都市設計は厳しくなり、大都市型になると思っています。
中国もそうですし、先日、インドネシア在住の友人とも話したのですが、インドネシアも似たような状況になりつつあります。
いままでは、郊外に住んでいたのですが、中国なんかも都市に人々が集中して新しいマーケットが生まれつつあります。
それは、郊外に住んで、自家用車でショッピングモールに出かけて、買い物をして帰ってくるというライフスタイルではなく、
公共機関が発達あるいは中国・インドネシアでは公共機関から一足飛び越えてウーバーのようなシェアリングエコノミーでタクシーをシェアし、
自分独自の移動手段を確保できる都市型ライフスタイルにシフトしつつあります。
わざわざ、自家用車をもつ経済合理性も薄れてきています。
趣味の問題ではなく、経済合理的に都市型ライフスタイルになってくると思っています。
わざわざ買い物をするためにショッピングモールにいく必要もなく、クリックすればよいだけです。
日本だと東京、中国では上海、都市型のライフスタイルで最新のITテクノロジーが下支えします。
シェアリングエコノミーももっと進むと自動運転になるでしょう。
そうすると、ますます自分で車を持つ必然性もなくなります。
ネットの発達、スマホの普及、そして、IoTの発展という条件が整うと、これまでの郊外型のライフスタイルは経済合理性がなくなり、
むしろ、人口密度が高い都市に移り住む、そのなかでシェアリングエコノミー・自動運転などで移動し、小売についてはネット、
趣味性の高い物、もしくは、その店舗にいくことが何らかのエンターテインメント性を高く持つ要素が残っていくと思います。
都市という観点から見たサービスの在り方と、法律との関わり
長橋)
最近では同じくシェアリングエコノミーで民泊サービスを提供しているエアビーアンドビー、タクシーであればウーバーなど、あらゆる都市で利用できるようになってきています。
そうなると、東京に住もうが、上海に住もうが、どこに定住するかは関係なくなるかもしれないですね?
石黒)
シェアリングエコノミーが成立する前提は一定の人口密度が必要であり、日本のようにこれから人口が減っていくと、人口が減った地域についてそのインフラを支えることは公共性の観点から楽ではありません。そして、経済合理性の観点から郊外型から都市型にシフトし、その経済合理性のズレがどんどん大きくなっていきます。そうするとスーパー都市型ライフスタイルにこれからなっていくと思います。
当然、一定規模の都市は地方に存続するでしょうけど、郊外に住むことは経済的な負担がかかる可能性はあります。これはいいか悪いかというより経済合理性の議論と思います。
長橋)
都市という観点から、石黒さんは東京とサンフランシスコ、2つの都市にお住まいです。日本の都市とアメリカの都市と比べてどう違いますか?
石黒)
日本の方がいろいろな意味で進んでいますね。公共の交通機関はサンフランシスコよりも東京の方が充実しています。
かつて、タクシー、ホテルなどのサービスも東京の方が格段に良かったです。
しかし、ここ10年くらい、とくにスマホが登場してから、ウーバーが登場し、エアビーアンドビーが登場し、そうしたら一挙に便利になってしまいました(笑)
たとえば、かつてサンフランシスコの空港を降りてダウンタウンに向かうためにはタクシーを利用しますが、タクシーによっては、
クレジットカードを受け付けておらず、現金払いのタクシーもありました。
したがって、クレジットカード可能か確認していました。
しかし、シェアリングエコノミーの発展で、この問題は解決され、東京よりも便利になりました。
あるいは、スマホ以前の時代、日本ではiモードなどコンテンツサービスが充実しており、
これはアメリカの携帯電話サービスよりはるかに便利でした。
それがスマホになって、石器時代から近現代になったような大きな変革がおきました。
結果的に、いろんな面で、ITテクノロジーを活用することで、生活が便利になっている。
これがサンフランシスコ、アメリカの都市部で生活していると身に感じるポイントです。
技術をテコにして一気に未来をつくる、これが極端な場所だと思います。
長橋)
その技術をテコに一気に未来をつくることができる要因は、スマホをベースにウーバーやエアビーアンドビーのようなスタートアップ企業が次々とサービスを始めたということでしょうか?
石黒)
はい、それもあるでしょう。スマホが登場して、GPSが付いて、自分がいる場所がわかり、なおかつ、決済のインフラも整い、いろいろな要素が組み合わせて、化学反応が起きて、いろいろなサービスが生まれてきました。
とくに、シリコンバレーが顕著ですが、サービスが広まって、既存の法律との矛盾がでてきます。ウーバー、エアビーアンドビーもそうですし、クラウドファンディングのキックスターターもそうです。米国、とくに、カリフォルニア州の興味深い点は、こうした既存の法律との矛盾が生じたさいに、法律をなおす傾向があります。
たとえば、エアビーアンドビーの場合は、民泊を認めるかわりに、ホテル税として税金を納める形で決着しています。
キックスターターについても出資法を改正する、つまり、新サービスに大きな不具合がなく、
経済がまわり、かつ、経済のボリュームが大きくなるのであれば、法律を変える、こうした方向性があるように思います。
このあたりは日本と比べると、ちょっと違いますね。日本の場合は、法律が正しくて、それにそって解釈する傾向があります。そうではなくて、人々の生活を円滑するために豊かにするサービス、技術が変革した今の状況が正しいと思いますね。
有望な発展分野と、IoT時代におけるセキュリティの重要性
長橋)
スマホをベースとしてウーバー、 エアビーアンドビーなど革新的なサービスが生まれてきました。これからIoTなどを踏まえて、どんな新しいサービスが生まれそうでしょうか?
石黒)
一番で起こりそうなのは、ヘルスケアでしょうね。
センサー、ウェアラブルなどのデバイス、IoT技術、
ネットワーク技術を組み合わせるとヘルスケア分野では大きなブレークスルーが見込めそうです。
ウーバー、エアビーアンドビーのようにヘルスケア系は医療行為に踏み込む可能性が高く、
既存の法律・規制と新しいテクノロジーとの齟齬がいろいろ起きてくると思います。
テクノロジーによって法律を変えるべき点もあるでしょうし、引き続き規制として専門家が手がける領域もあるでしょう。
長橋)
日本ではGDPのうち医療費が占める割合は10%程度と高い水準です。
こうした医療費を削減するためには、やはり、新しいテクノロジーの活用が欠かせませんね。
石黒)
ヘルスケア系で隣接しているのは、体の健康、さらには、自分の精神状態(メンタル)の把握もありますね。
自分の体と精神の状態をモニタリングできれば、違う生活の仕方、時間の使い方もできます。
とくに、これだけ産業構造が第3次型(サービス)になると、生産性は時間を掛ければ生産性があがるわけではなく、
自分がどういうアクティブをしていて、どんなメンタルであるのか、そうしたモニタリングから仕事をコントロールできるでしょう。
長橋)たしかに、たとえば、プログラマーの場合、いくら時間をかけたかというよりは、ちゃんとアウトプットがあれば時間の多寡は関係ないケースはありますよね。
石黒)
最近だと、ペアプログラミングがあります。
2人でプログラミングしているので、トータルの生産性は半分になるはずです。
というのは、総量として20作るものがあるとして、単純に考えると1人が10、もう1人が10です。
実際のところ、そうではなくて、品質の問題もあり、2人で作った方がうまくいく場合もあります。
したがって、生産性は、時間でない場合、どこを基準にすべきか、これこそがセンサー等の情報を活用して実現するIoTの活用分野でしょう。
長橋)
今後、このようにセンサーの情報を取得するなどIoTがさらに発展すればセキュリティへの対策は欠かせません、この点はいかがでしょうか?
石黒)
セキュリティは重要ですね。いままでみたいに、個人情報を漏えいしたといっても、名前、住所でした。
今後はその人の病歴、遺伝子だったり、あるいは、スマホ・センサーで測定した個人データだったりと、個人情報のレベルが上がっています。
そして、場合によっては、そうした個人情報が何かしらの形で流出する可能性もあります。
そして、それは人間の根源にかかわることでもあり、きちんとセキュリティを守る必要があります。
いまのIoTでのセキュリティインフラは弱いので、それについては、我々を含めて頑張る必要があります。
次回予告
今回のインタビューはいかがだったでしょうか。今後もIoTを取り巻く様々な話題を紐解いていく予定です。
次回もぜひお読みください。